なぜジャコウネコの糞で作るコーヒー「コピ・ルアク」が世界一高価なのか?気になる味は?

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コピルアク

世界で最も希少で世界一高価なコーヒーとして知られるインドネシア産の「コピ・ルアク」。富裕層のみしか飲むことが出来ない世界最高級のこのコーヒー、実はインドネシアに棲息するジャコウネコの糞で作られているのです。

この記事では、なぜジャコウネコの糞で作られるコーヒーが世界で一番高価なコーヒーとなったのか、またどうして糞コーヒーが誕生したのか、気になる味も含め世界最高峰のコーヒー‟コピ・ルアク”について詳しく紹介していきます。

コピ・ルアクとは

コピ・ルアク

コピ・ルアク(kopi luwak)とは、ジャコウネコの糞で作るコーヒーのこと。具体的には、ジャコウネコが食し未消化のまま糞として排泄されたコーヒー豆のことです。コピ・ルアクは、希少性が高く市場で高値で取引されており世界一高価なコーヒーとして有名です。人気映画「最高の人生の見つけ方」や「かもめ食堂」でも世界一高価なコーヒーとしてコピ・ルアクが登場し話題となりました。

コピ・ルアクはコーヒー生産量世界第4位のコーヒー大国であるインドネシアの島々(スマトラ島・ジャワ島・スラウェシ島・バリ島)で生産されているコーヒー豆です。マンデリンコーヒーやトラジャコーヒーと並ぶ有名コーヒーで、世界一高価なコーヒーという話題性もあり特にインドネシア旅行や出張時のお土産に人気。また、ベトナムやフィリピンでも同様にジャコウネコの糞からコーヒー豆を生産しており、ベトナム・フィリピン旅行のお土産としても人気があります。

世界一高価なコーヒーの生みの親である‟ジャコウネコ”

ジャコウネコ

世界最高級のコーヒー豆「コピ・ルアク」を生み出しているのが、ジャコウネコ。ジャコウネコは、アジアやアフリカの熱帯林に棲息する動物で、体長は60cmほどで胴長短足で長い尾をしているのが特徴。ジャコウネコという名前にネコが付いていますが、ネコ科ではなくネコとは別の種類。見た目はイタチに似ていることからコピ・ルクアをイタチコーヒーと呼ぶ地域もあります。

ジャコウネコは、ミカンやイチジク、マンゴー、バナナといった果実を主食とし、コーヒーノキの果実(コーヒーチェリー)も好物の一つ。ジャコウネコが食べて糞として排泄されたコーヒー豆を使ってコーヒーを作ったのが、まさに世界一高価なコピ・ルアクです。

ジャコウネコの糞コーヒー「コピ・ルアク」が誕生した理由

コーヒーの実

なぜインドネシアの人々は、わざわざジャコウネコの糞として排泄されたコーヒー豆でコーヒーを作るようになったのか。その理由は単純で、インドネシアでコーヒーの栽培が始まった当初は、インドネシアの人々はコーヒー豆を容易に手にすることは出来なかったためです。

インドネシアでコーヒー豆の生産が始まったのはオランダ植民地時代。当時、コーヒー豆はオランダへ輸出するために生産されていたので、現地のインドネシアの人々はコーヒー豆を手にしてコーヒーを飲むことは出来ませんでした。そんな状況でもなんとかコーヒーを飲もうとして、ジャコウネコの糞の中に見つけた未消化のコーヒー豆を使ってコーヒーを飲むようになったのが糞コーヒー‟コピ・ルアク”誕生のきっかけとなっています。

ジャコウネコの糞コーヒー「コピ・ルアク」はどのように作られている?

コーヒー豆

ジャコウネコの糞コーヒーである「コピ・ルアク」の生産は、野生のジャコウネコがコーヒー農園のコーヒーの実を食べるところからスタートします。熟したコーヒーの実を食べたジャコウネコは、果肉以外の消化できない部分を糞として排出します。生産者がその糞を回収し、綺麗に洗浄します。1週間ほど天日干しで乾燥させ、その後に豆の皮をむき高温で焙煎します。そしてコピ・ルアクが出来上がります。

コピ・ルアクは決して汚くないから安心して飲める!

コーヒーの実

ジャコウネコの糞で作るコーヒーと聞くとどうしても「汚い」と思ってしまい飲むのを躊躇してしまいますが、コピ・ルアクは決して汚くないので安心して飲んで大丈夫です。

その理由は、実際にコーヒーを抽出する時に使用するコーヒー豆とジャコウネコの糞は直接触れていないためです。コーヒーの実は、一番外側から外皮・果肉・パーチメント・シルバースキン・生豆(コーヒー豆)という構成になっています。ジャコウネコはコーヒーの実を食べる時に外皮を剥がして果肉のみ食べ、あとはそのままの状態で丸のみして排泄される時も生豆はパーチメントとシルバースキンという皮に覆われた状態となっています。

ジャコウネコの糞コーヒー「コピ・ルアク」が世界一高価な理由

コーヒー農園で作業する人

ジャコウネコの糞コーヒーである「コピ・ルアク」は1杯1万円近くで提供するお店もあると言われるぐらい世界一値段の高いコーヒーです。なぜ、ジャコウネコの糞の中から採取された未消化のコーヒー豆にそのぐらいの高値が付くのか、その理由は希少性が高いからです。

コピ・ルアクは、野生のジャコウネコの糞を回収し、その糞の中から未消化のコーヒー豆を取り出し、綺麗に洗浄し乾燥させ、生豆の外側を覆っている皮を一つ一つ手作業でむいていくというように凄く手間のかかる作業を伴います。おまけに一匹のジャコウネコから1日に収穫できるコーヒー豆は3g程度。市場になかなかたくさんコピ・ルアクを流通させることが出来ないため、世界一高い値段が付いているのです。

最近は安価なコピ・ルアクも多く流通されるようになった

コーヒー豆を持つ人の手

以前までは希少性が高く、非常に高価だったコピ・ルアクですが、最近は比較的安価なコピ・ルアクも多く流通され、世界中でコピ・ルアクを飲むことが出来るようになりました。その理由は、ジャコウネコを飼育して餌としてコーヒーの実を食べさせ、効率的にジャコウネコの糞を回収しコピ・ルアクを生産する農家が増えたためです。

ただし、飼育されたジャコウネコで生産されるコピ・ルアクは野生のものに比べると質が一段落ちると言われ、野生ものであるコピ・ルアク(WILD LUWAK)は現在も高値で取引されています。

偽物の流通も多いので要注意

濃い色のコーヒー豆

コピ・ルアクは高く売れるということで、市場には偽物が多く流通しています。偽物としては、コピ・ルアク100%の豆ではなく他の豆とブレンドしたものや最悪の場合には全くコピ・ルアクを含まないものまであります。特にベトナムを中心に海外では偽物が多く流通しているのでコピ・ルアクを購入する場合は注意が必要です。あまりに相場とかけ離れて安いものは偽物の可能性が高いです。

コピ・ルアクの気になる味は?

コーヒー

コピ・ルアク最大の特徴は、その独特の香り。ジャコウネコの体内で12時間自然発酵することでコーヒー豆にしみ込むとされるこの独特の香味に魅了される愛好家は多い。もちろん、コピ・ルアクの生産者がこの種類のコーヒー豆をジャコウネコに与えているかによってもその香りに違いがでてきます。

インドネシアコーヒーは苦味強めのコーヒーが多い中、コピ・ルアクは苦味抑えめ。マイルドでフルーティーな味わいなのでとても飲みやすいのが特徴。もちろん単にあっさりとしたコーヒーではなく飲めば飲むほどに深い味わいが口の中に広がるので、他のコーヒーにはない特別感を感じることが出来ます。

本場インドネシア流コピ・ルアクの淹れ方

コーヒーを挽く

  1. コーヒー豆を超極細挽きする(パウダー状にする)
  2. マグカップに直接コーヒー粉を一杯分入れる
  3. お湯を注ぐ
  4. 良くかき混ぜる
  5. コーヒー粉が沈むのを待つ
  6. コーヒー粉を沈めたまま上澄みを飲む

世界一高価なコーヒー豆「コピ・ルアク」を買って家で飲んでみるなら、本場インドネシア流の淹れ方で飲んでみるのがオススメ。

インドネシアのコーヒーの淹れ方の大きな特徴は、パウダー状にしたコーヒー粉を直接マグカップに入れるということ。コーヒーフィルターは使いません。そしてお湯を注ぎ、よく混ぜ、コーヒー粉が底に沈んだのを確認し、上澄みを飲みます。また、コーヒー粉が浮いてきたら沈むのを待ち、沈んでからまた飲むという風にコーヒーを楽しみます。

日本でコピ・ルアクが飲める喫茶店・カフェ

ザ・ロビーラウンジ&バー(ザ・リッツ・カールトン東京)

但馬屋珈琲店本店

珈琲専門店 預言CAFE

函館 美鈴珈琲 新宿店

ふくや珈琲店

シマダカフェ神楽坂

カフェ分福

クレオパトラ

喫茶ツヅキ

あぐら焙煎珈琲店

実は、ジャコウネコだけじゃない!糞コーヒーは他にもある

瓶に入ったコーヒー豆

  • モンキーコーヒー(猿)
  • タヌキコーヒー(タヌキ)
  • ブラックアイボリー(像)
  • ジャク―(鳥)

糞から作るコーヒーと言えば、ジャコウネコの糞から作る「コピ・ルアク」が有名ですが、実は世界には他にも糞コーヒーがあるのです。それが猿の糞から作るアフリカ産のモンキーコーヒー、タヌキの糞から作るベトナム産のタヌキコーヒー、像の糞から作るタイ産のブラックアイボリー、鳥の糞から作るブラジル産のジャク―です。

これらのコーヒーもコピ・ルアク同様、それぞれの動物がコーヒーの実を食べて未消化で排泄されたコーヒー豆を使って生産されています。コーヒーマニアならコピ・ルアク以外にもこれのコーヒーに挑戦してみるのもオススメです。

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