高級コーヒー「ブルーマウンテン」とは?その特徴や味わい、おすすめの飲み方

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ブルーマウンテンコーヒー

中南米の島国ジャマイカを産地とする高級コーヒー「ブルーマウンテン」。ブルーマウンテンは、柔らかな酸味と甘みに適度な苦味やコクのあるバランスのとれた味わいのコーヒー。気品のある香りも特徴で、世界を代表するコーヒー豆の銘柄です。特にコーヒー豆が持つ繊細な味わいを楽しむ日本人に多く愛飲され、贅沢なひとときを過ごす時の高級コーヒーとして愛されています。

この記事では、ブルーマウンテンコーヒーとはどんなものか、その特徴や味わい、おすすめの飲み方などをまとめて紹介しています。ブルーマウンテンコーヒーが気になる方は是非参考に。

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ブルーマウンテンコーヒーとは

ブルーマウンテンコーヒー

ブルーマウンテンコーヒー(Bluemountain Coffee)とは、ジャマイカ東部にあるブルーマウンテン山脈の限られた地域で栽培されるコーヒー豆のブランドです。

ブルーマウンテンは、カリブ海に浮かぶ中米の島国‟ジャマイカ”の代表銘柄。芳醇な香り、柔らかな酸味、適度なコクと苦味、そして後に残る甘味と全てにおいてバランスの取れたコーヒーで、「コーヒーの王様」と称されるほど世界的に高い評価を得ています。キリマンジャロ、コナコーヒーと並ぶ世界三大コーヒーの一つで、その三つの中でも特に価格が高く高級コーヒーとして知られています。

ブルーマウンテンの輸出先はほとんどが日本

貨物船

ブルーマウンテンは世界的に高い評価を得ている世界最高峰のシングルオリジンコーヒーです。しかし、その輸出先はほとんどが日本です。1930年代に日本への輸出がスタートし、そのバランスの取れた味わいに魅了された日本人が多く輸入するようになり、今ではブルーマウンテン生産量の約80%が日本へと輸出されています。

ブルーマウンテンの日本への輸出が多いのは、欧米に比べて日本の方が高級コーヒー豆への需要が高いからです。欧米ではコーヒー豆を深煎りにして濃く抽出し、砂糖をたっぷり入れたり、ミルクやチョコレートシロップを加えたりアレンジして飲むのが主流です。一方、日本ではコーヒー豆を浅煎りから中煎りにしてドリップ抽出し、砂糖やミルクを入れずにブラックで豆の繊細な味わいを楽しむのが主流。そのため、日本の方がブルーマウンテンのような高品質で高級な豆の需要が高いのです。

 

ブルーマウンテンコーヒーの特徴

ブルーマウンテン山脈の限られた地域‟ブルーマウンテンエリア”で栽培

ブルーマウンテンエリア

ブルーマウンテンコーヒーの産地は、中南米ジャマイカ。ジャマイカには、ユーカリの木から油が揮発して太陽に反射することで青く見える山「ブルーマウンテン」があります。そのブルーマウンテン山脈のうち、ジャマイカ政府が定めた「ブルーマウンテンエリア」というごくごく限られた地域で栽培されているのがブルーマウンテンコーヒーです。

ブルーマウンテンエリアは標高が高く、昼夜の寒暖差が激しい。適度な降水量もあり傾斜があるために水捌けも良い。コーヒーノキや土壌に適度な水分を与えてくれるブルーマウンテンミストという霧も自然発生するなどコーヒー栽培には最高の条件がそろっています。

また、ジャマイカではブルーマウンテンエリア以外でもコーヒー栽培を行っていますが、それらはハイマウンテンまたはプライムウォッシュトという名称となり、ブルーマウンテンというブランド名をつけることは出来ません。最高の環境で育った高品質なコーヒー豆だけがブルーマウンテンとして出荷されるのです。

品種はアラビカ種ティピカ

コーヒーノキの実

ブルーマウンテンの品種は、アラビカ種ティピカ。コーヒーの品種は大きくアラビカ種とロブスタ種に分けることが出来ます。大味であるが生産性が高いため多くのインスタントコーヒーや缶コーヒーに使われているロブスタ種に対し、アラビカ種は生産性は低いものの香りや味わいが良く世界中の人々に美味しいコーヒーとして愛されている品種です。また、アラビカ種の中のティピカはさらに生産性が低く、現在は非常に貴重な品種となっています。

アラビカ種ティピカはアラビカ種ブルボンと同じくコーヒー栽培のルーツであり、香りが良く味わいに優れているのが特徴。しかし、病害虫に弱く生産性が低いことから、現在はティピカやブルボンの突然変異種や交配種が主流となっています。ブルーマウンテンはコーヒー栽培のルーツである純粋なティピカ種なので、コーヒー豆本来の際立つ香りやバランスの優れた味わいを楽しむことが出来ます。

栽培・収穫全て手作業

コーヒー豆を収穫する人

ブルーマウンテンはとても希少なコーヒー豆です。その理由はジャマイカのごくごく限られた地域であるブルーマウンテンエリアで、とても過酷な環境を力強く生き抜いたコーヒーノキの実のみ収穫されるため。栽培場所は標高の高い場所で傾斜もキツく機械を使った効率化を図ることが難しいため栽培と収穫は全て人による手作業。

ジャマイカ産のコーヒー豆の生産量は全体でも僅か7000t程度。1万tにも及ばないのでいかにブルーマウンテンが希少な豆であるかが分かります。おまけにハリケーンのような自然災害も発生しやすく生産量がとても少なくなる時期もあり、とても希少ゆえに価格も高価となっています。

高級コーヒー豆

コーヒー豆

ブルーマウンテンと言えば高級コーヒーとして有名です。世界三大コーヒーの一つであるハワイ生まれのコナコーヒーも高級コーヒーとして有名ですが、ブルーマウンテンはさらにその上を行く高価な銘柄です。ブルーマウンテンは、100gあたりの価格は2,000~3,000円が相場。有名農園のより品質の高い豆となるとさらに高くなることもあります。

コーヒー豆の価格相場が高いので喫茶店でブルーマウンテン一杯あたりの値段も当然高くなります。ブルーマウンテン一杯の値段は1,000円あたりが相場となっています。他の豆とのブレンドの場合はもっと安く提供される場合もありますが、お店によってはブルーマウンテン100%で2,000円、3,000円で提供している場合もあります。

日本人好みのバランスの取れた味わい

コーヒーを淹れる

ブルーマウンテンは日本人に人気があるように、とても日本人好みの味わいです。味の大きな特徴はバランスの良さで、酸味、苦味、甘味、コクにおいてバランスのとれた味わいとなっており、香りもとてもいいので、まさにコーヒーの長所を全て兼ね備えた最強のコーヒーと言われています。

ブルーマウンテンコーヒーの等級

コーヒー豆

ブルーマウンテンは、NO.1、NO.2、NO.3と等級があります。等級は豆の大きさ、欠点豆の割合等で決まり、一番グレードが高いのが「ブルーマウンテンNO.1」です。ブルーマウンテンの中でも特に香りが高く、やわらかな甘みと繊細で調和のとれた味が特徴。

ブルーマウンテン最高級グレードであるブルーマウンテンNo.1は、コーヒー豆の中で唯一樽で世界へ輸出されます。通常コーヒー豆は麻袋で輸出しますが、ブルーマウンテンNo.1は樽で木製の樽で輸出されるので、見た目にもとても高級感があります。

ブルーマウンテンコーヒーのおすすめ焙煎度合い

コーヒー豆を焙煎する

ブルーマウンテンの焙煎度合いは、浅煎りであるミディアムローストがオススメ。ミディアムローストは高級豆を焙煎する時の定番の焙煎度合いです。豆が持つ本来の香味を活かすことが出来、ブルーマウンテンの場合もブルーマウンテンが持つ気品な香りと上質な酸味をそのまま活かすことが出来ます。一般的な豆の場合はハイローストで焙煎するのが定番ですが、ハイローストだとブルーマウンテンの良さを消してしまう可能性があるためミディアムローストをオススメします。

ブルーマウンテンコーヒーのおすすめの飲み方

飲む直前に豆を挽く

豆を挽く

ブルーマウンテンコーヒーをコーヒーショップや通販で買って自宅で飲むなら、既に粉になっているものではなく豆で買うのがオススメ。コーヒー豆を一度挽くと、それと同時にコーヒー豆の豊かな香りが抜けて行ってしまうので、せっかくのブルーマウンテンの気品のある香りが失われてしまってもったいないです。ブルーマウンテンを自宅で飲むなら、豆の状態で買って自宅で飲む直前に自分で挽いて飲むのがオススメ。また、香りだけではなく味わいも直前に挽いたほうが断然美味しいです。

淹れたてをブラックで飲む

ブラックコーヒーを飲む人

高級コーヒーであるブルーマウンテンを飲むなら、砂糖やミルクは入れずにブラックで飲むのがオススメ。ブルーマウンテンはコーヒーの王様と称されるようにバランスのとれた味わいで、クセもないのが特徴。そのため、そのままブラックで飲むのが一番美味しく飲める方法です。もし、酸味や苦味が少し強く感じるなら、砂糖を少し加える程度にするのがベストです。

一度は高級ブルーマウンテンを味わってみよう

コーヒーを淹れる

コーヒーが好きならコーヒーの王様と称されるブルーマウンテンを一度は味わってみましょう。せっかくブルーマウンテンを飲むなら、コーヒーメーカーで淹れるのではなくペーパードリップやネルドリップなどの方法で自分で淹れてみるのがオススメ。その方が淹れる時にもブルーマウンテンの気品のある香りを存分に楽しむことが出来ます。

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