毎日コーヒーを飲むなら、一杯あたりの費用を抑えたいところ。喫茶店やカフェでマスターやバリスタに淹れてもらったコーヒーはとても美味しいのですが、一杯300~600円ぐらいはします。コンビニで100円で美味しいコーヒーが飲めるようになったとは言っても、やはり自宅でコーヒーを飲むのが一番経済的。
この記事では、家でコーヒーを作る時に一番コスパの良いものはどれかを比較しています。手軽なインスタントか、豆からドリップするレギュラーか、どれがコーヒー一杯あたりの出費が安く済むのか気になっている方は是非参考に。
自宅で飲むコーヒーは大きく2種類
インスタントコーヒー
コーヒーは大きくインスタントコーヒーとレギュラーコーヒーの2種類に分けることが出来ます。その一つであるインスタントコーヒーとは、全日本コーヒー公正取引協議会によると「煎り豆又は煎り豆にコーヒー生豆を加えたものから得られる抽出液を乾燥した水溶性の粉状、顆粒状その他の固形状のもの」。つまり、一度抽出したコーヒー液から水分を取り除き乾燥させたもの。粉にお湯をかけることで元のコーヒー液に戻すことが出来ます。
インスタントコーヒーの良いところは、お湯を注ぐだけで手軽にコーヒーを作ることが出来るところ。ただし、一旦抽出したコーヒー液を乾燥させたものなので、コーヒー特有の風味はかなり損なわれてしまっています。それでも、忙しい朝でもすぐにコーヒーを淹れることが出来るので、インスタントは自宅用コーヒーとして根強い人気があります。
レギュラーコーヒー
インスタントコーヒーともう一つのコーヒーであるレギュラーコーヒーとは、全日本コーヒー公正取引協議会によると「コーヒーノキの種実を精製したコーヒー生豆を焙煎したもの及び煎り豆にコーヒー生豆を加えたもの並びにこれらを挽いたもの」。つまり、コーヒーの豆または豆を挽いた粉のこと。レギュラーコーヒーを飲む場合は、まずは豆を挽き粉状にしてドリッパーといった抽出器具を使用して粉にお湯を通過させコーヒー液を抽出(ドリップ)する必要があります。
レギュラーコーヒーは、いわば正式なコーヒーのこと。喫茶店やカフェで提供されるコーヒーも当然レギュラーコーヒーです。
レギュラーコーヒーの良いところは、本来のコーヒーの香りと味わいを楽しめること。また、選ぶ豆の焙煎度合い、豆の挽き方、抽出の仕方次第でコーヒーの味が大きく変わるため、自分好みのコーヒーを淹れることが出来ます。その一方で、ドリッパー、ペーパーフィルター、コーヒーサーバー、ポットといった器具を揃える必要があり初期費用がちょっとかさみ増す。また、コーヒー液を抽出するのに3分程度はかかるのでササッとコーヒーを飲みたい人には不向きです。
豆
レギュラーコーヒーは豆と粉があります。豆はコーヒーを抽出する前にコーヒーミルで粉状に粉砕する手間がかかりますが、挽く過程でコーヒー豆本来の豊かな香りを楽しむことが出来ます。さらに、コーヒー豆は挽くことで鮮度が一気に落ちていくため、豆の状態からコーヒーを作ることで一番鮮度が良く美味しいコーヒーを楽しめるという大きなメリットがあります。
粉
レギュラーコーヒーは豆だけではなく粉の状態で購入することも可能。粉にしてしまうと豆の状態よりも多少鮮度が落ちてしまい賞味期限も豆の状態で買うよりも短くなります。豆は3週間程度は美味しく飲めますが、粉だと7~10日程度。しかし、コーヒーミルを準備する必要がなく、豆を粉状に挽くという過程を省くことが出来るので、豆よりも気軽にコーヒーを作れるというメリットがあります。
ドリップバッグ
レギュラーコーヒーにはドリップバッグコーヒーという種類もあります。ドリップバッグコーヒーとは、カップに引っ掛けるバッグの中に予め豆を挽いた粉が入っているものです。飲む時はバッグをカップに引っ掛けお湯を注ぐだけなので、インスタントコーヒーのような手軽さを持ちつつ、レギュラーコーヒーの美味しさを楽しむことが出来る優れたコーヒー。ただし、お湯の注ぎ方でコーヒーの味は大きく変わる点はレギュラーコーヒーと同じなので、美味しいコーヒーを淹れるためにはある程度の慣れが必要です。
インスタントコーヒーとレギュラーコーヒーのコスパ比較
インスタントコーヒー
商品名 | 価格 | 1杯あたり |
UCC ザ・ブレンド114 90g | 302円 | 約6.7円 |
AGF ブレンディ 160g | 540円 | 約6.8円 |
AGF ちょっと贅沢な珈琲店 スペシャルブレンド 80g | 391円 | 約9.8円 |
ネスレ ネスカフェゴールドブレンド 120g | 762円 | 約12.7円 |
キーコーヒー スペシャルブレンド 90g | 399円 | 約8.9円 |
定番のインスタントコーヒー、「UCCザ・ブレンド114」「AGFブレンディ」「AGFちょっと贅沢な珈琲店スペシャルブレンド」「ネスカフェゴールドブレンド」「キーコーヒースペシャルブレンド」の1杯あたりの平均価格は、約9.0円。つまり、インスタントコーヒーは一杯10円以下、コンビニコーヒーの10分の1以下の価格で飲むことが出来ます。一杯の価格の安さを考えると、インスタントコーヒーがダントツに安いです。
レギュラーコーヒー
豆
商品名 | 価格 | 1杯あたり |
UCC ゴールドスペシャル・スペシャルブレンド 360g | 752円 | 約20.9円 |
キーコーヒー VPプレミアムステージ・スペシャルブレンド 200g | 434円 | 約21.7円 |
レギュラーコーヒー(豆)、「UCCゴールドスペシャル・スペシャルブレンド」「キーコーヒーVPプレミアムステージ・スペシャルブレンド」の1杯あたりの平均価格は、約21.3円。一般的にレギュラーコーヒーには風味が良く高価なアラビカ種、インスタントコーヒーには風味が劣る安価なロブスタ種が使われていると言われているように、やはりレギュラーコーヒーの方がインスタントより高め。さらに、キリマンジャロ、ブルーマウンテン、コナコーヒーといった高級銘柄のレギュラーコーヒーとなると、もっともっと高い価格となります。
粉
商品名 | 価格 | 1杯あたり |
UCC ゴールドスペシャル・スペシャルブレンド 400g | 685円 | 約17.1円 |
AGF ちょっと贅沢な珈琲店 レギュラーコーヒー・スペシャルブレンド | 431円 | 約13.5円 |
キーコーヒーVPプレミアムステージ・スペシャルブレンド 200g | 434円 | 約21.7円 |
レギュラーコーヒー(粉)、「UCCゴールドスペシャル・スペシャルブレンド」「AGFちょっと贅沢な珈琲店レギュラーコーヒー・スペシャルブレンド」「キーコーヒーVPプレミアムステージ・スペシャルブレンド」の1杯あたりの平均価格は、約17.4円。豆よりも粉の方が少し安い結果となりましたが、基本的には豆も粉も1杯あたりの価格差は大体同じです。
ドリップバッグ
商品名 | 価格 | 1杯あたり |
UCC ゴールドスペシャル・スペシャルブレンド | 646円 | 約43.1円 |
AGF ブレンディ・スペシャルブレンド | 268円 | 約33.5円 |
AGF ちょっと贅沢な珈琲店・スペシャルブレンド | 680円 | 約48.6円 |
ドリップバッグ、「UCCゴールドスペシャル・スペシャルブレンド」「AGFブレンディ・スペシャルブレンド」「AGFちょっと贅沢な珈琲店・スペシャルブレンド」の1杯あたりの平均価格は、約41.7円。インスタントコーヒーの約4倍、他レギュラーコーヒーの約2倍という価格の高さ。ドリップバッグは、手軽にドリップできる便利なコーヒーですが、1杯1杯専用バッグに包装されている形なので、他のコーヒーに比べてコスパは悪いです。それでも手軽にドリップコーヒーを楽しめるため、ドリップバッグコーヒーも人気があります。
コスパで選ぶならインスタントコーヒー、風味で選ぶならレギュラーコーヒー
インスタント | レギュラー | |||
豆 | 粉 | ドリップバッグ | ||
価格 | ◎ | 〇 | 〇 | △ |
風味 | △ | ◎ | 〇 | 〇 |
手軽 | ◎ | △ | △ | 〇 |
一番安くコーヒーを飲むことが出来るのは、やはりインスタントコーヒー。インスタントコーヒーはレギュラーと違って風味こそ劣るものの、お湯を注ぐだけで簡単に作ることが出来一杯当たりの価格も安く、コスパはかなり高いです。コスパの良さで選ぶなら間違いなくインスタントコーヒーです。
また、香りと味で選ぶなら間違いなくレギュラーコーヒー。特に豆のまま買うのがオススメ。飲む直前にコーヒー豆を挽いて抽出するのが一番コーヒーの美味しさを堪能することが出来るので、コーヒーの香りと味にこだわるなら豆を買いましょう。